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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻7号

1985年07月発行

文献概要

臨床報告

ひょうたん型眼球を呈した1例—異常収縮運動のみられた乳頭周囲ぶどう腫

著者: 桐渕利次1 平田勲1 知原秀樹1 丸尾敏夫1

所属機関: 1帝京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.943 - P.947

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 内斜視を主訴として受診した3歳11カ月,女子の乳頭周囲ぶどう腫にみられた狭窄部での異常収縮運動を螢光眼底撮影で記録観察し,またCT scanで小眼球を示す前半分とぶどう腫にあたる後半分とがほぼ同じ大きさのためひょうたん形を示した.内斜視の矯正手術を行ったところ小眼球とぶどう腫の境界部に付着したretractor bulbi muscleを思わせる光沢のある強靱な筋性膜様組織が眼球後部へと伸展していた.この膜様組織を切除しぶどう膜の色調がみられる強膜ぶどう腫が観察された.乳頭周囲ぶどう腫における収縮運動の原因としてretractor muscleと思われる組織を観察した報告は文献上みられないので考察を加えて報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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