文献詳細
文献概要
臨床報告
標準色覚検査表第1部の表の類別と各表の検査能力
著者: 田邊詔子1 纐纈浩子1 牧田京子1
所属機関: 1名古屋第一赤十字病院眼科
ページ範囲:P.999 - P.1002
文献購入ページに移動先天性赤緑色覚異常者431例を対象としてSPP-1の検出,分類能力と,個々の表の特徴を検討した.検出は二色型色覚100%,異常三色型色覚95.8%,全体で97.7%可能であった.分類は二色型色覚は全例,異常三色型色覚は97.3%,全体で98.4%が正しく分類された.
各表ごとにみると,検出表では,検出力の優劣がひとつの群に共通であるとは限らない.4群は2表とも検出力がよいが,1群は非常に検出のよいものと非常に悪いものがある.分類表では5群は極めて高い分類能力を示すが,6群は分類不明となるものが特に第二異常に多い.
検出にしても分類にしても,個人差をカバーするためには種類の違う表を併用する必要がある.それにより,一表ずつの検査能力は必ずしもよくなくても全体として優れた成績を得ることができる.
掲載誌情報