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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻8号

1985年08月発行

文献概要

臨床報告

移植用摘出眼球の角膜内皮細胞観察用Chamberとその臨床応用

著者: 澤充1 水流忠彦1

所属機関: 1自治医科大学眼科

ページ範囲:P.1015 - P.1018

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 角膜移植用摘出眼球の角膜内皮細胞をスペキュラーマイクロスコープにより観察するためのChamberを開発,移植術前,術後における内皮細胞の観察を行った.Chamberは眼球を容れる本体と角膜の湿潤を維持し,汚染を防ぐためのキャップと摘出後の低眼圧を機械的に矯正する装置を兼ねたキャップの3部からなる.内皮細胞はChamberに固定された全眼球の状態で角膜上皮側からスペキュラーマイクロスコピーにより観察された.対象とした摘出眼3例4眼の全眼で内皮細胞の観察が可能であった.移植眼4眼中3眼での術後11〜15日の内皮細胞の観察結果の術前に対する平均細胞密度減少率は18%であった.本Chamberは今後,角膜移植術前,術後の角膜内皮細胞の臨床的検討に有用であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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