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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻8号

1985年08月発行

文献概要

臨床報告

小児の網膜剥離

著者: 西村哲哉1 岸本伸子1 宇山昌延1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1057 - P.1060

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 最近6年間に関西医大眼科で手術を行った網膜剥離症例のうち,15歳以下の37例43眼について検討した.男性が79%と多く,さらに外傷性網膜剥離では圧倒的に男性が多かった.原因として鈍傷が重要で,特にボール外傷が多く見られた.瘢痕期未熟児網膜症による晩発性剥離や硝子体網膜変性症の症例では,剥離は重篤で手術は輪状締結術を必要とし,復位しても視力回復は不良例が多かった.成人に見られる格子状変性円孔型網膜剥離の早期発生例と思われる症例も多かった.手術を確実に行うと,手術による網膜の復位成績は良好であったが,陳旧例や他の眼合併症を伴ったものでは視力回復は不良であった.小児網膜剥離を取り扱う上で,早期発見が重要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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