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Iridocorneal endothelial syndromeの2症例
著者: 山本起義1 越生晶1 岡本和郎1 宇山昌延1
所属機関: 1関西医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.1061 - P.1065
文献購入ページに移動第1例は43歳女性,虹彩実質の萎縮が著しく,瞳孔偏位,虹彩周辺部の前癒着,軽い緑内障と共に角膜浮腫と角膜後面のいぶし銀様光沢をみとめ,角膜浮腫は眼圧上昇時に増強した.2年間に角膜浮腫が進行しており,本態虹彩萎縮症とChandler症候群の中間型と診断された.第2例は47歳男性,瞳孔の偏位,虹彩萎縮,ぶどう膜外反,虹彩周辺部の前癒着と共に虹彩表面に小結節をみとめ,角膜は透明であったが,続発性閉塞隅角緑内障による高眼圧により濾過手術を要した症例で,iris nevus (Cogan-Reese)症候群と診断した.両症例ともspecular microscopyで角膜内皮細胞の強い変性を認めた.いずれもICE症候群である.本症候群は我国ではいまだに報告が少ないが,続発性閉塞隅角緑内障の一つの病型として,また,角膜ジストロフィーを来たす一疾患として紹介した.
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