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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科39巻9号

1985年09月発行

文献概要

臨床報告

Aicardi症候群(典型例5例と非典型例1例)について

著者: 唐木剛1 長坂智子2 太田一郎2 三宅三平2 市川宏2

所属機関: 1愛知県心身障害者コロニー中央病院眼科 2名古屋大学眼科学教室

ページ範囲:P.1121 - P.1126

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 我々は愛知県心身障害者コロニー中央病院において,Aicardi症候群6例(典型例5例および非典型例1例)を経験したので,その臨床症状を報告した.さらに同院で診断された点頭てんかんを有する312名と,脳梁欠損を有する61名について,眼科的所見を検討し,Aicardi症候群の頻度を求め,以下の結論を得た.
(1)点頭てんかんを有する者の2%,脳梁欠損を有する者の10%が本症候群であった.
(2)過去に100例以上が報告されうち2例以外は総て女児であったが,女児で脳梁欠損と点頭てんかんを合併する者が本症候群である可能性は極めて高い.
(3)全前脳胞症と滑脳症は本症候群の類縁疾患である可能性は低い.
 点頭てんかんを有する者や脳梁欠損を有する者についての眼科的検査は極めて重要であり,決して稀ではない本症候群とその類縁疾患の解明に大きく寄与するものと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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