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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科4巻10号

1950年10月発行

文献概要

臨床實驗

網膜剥離の臨床知見補遺—第Ⅰ篇 先天脈絡膜欠損眼に起る網膜剥離に就て

著者: 百々次夫1

所属機関: 1倉敷中央病院眼科

ページ範囲:P.421 - P.423

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 先天脈絡膜欠損のある眼に網膜剥離が起る場合の報告は,河本重次郞(3例),Wagener-Gipner(2例),浜田(2例),中林,Tertschを数えるだけで未だ多いとは言えない.然し著者の経驗(網膜剥離約850例の観察)に於て,昭和12年に2例,昭和17,19,20年に各1例の計5例が見出される事に基いても,又剥離に続発した併発白内障に妨げられて見過ごされる症例の存在するであろう事--著者の第5例は白内障摘出後に確認されたものである--を考慮するならば,必ずしも甚だ稀ではないと思われる.而も此の場合の網膜剥離が,著者の観察によると決して在來考えられた続発性のものではなくて明かに自発性であり,それにも拘らず自発剥離に於て一般に必ず証明される筈の裂孔形成を示さないと言う事実は,治療上に重視すべきことである.故に実驗症例の概略と之に処する著者の見解を此処に少し述べたいと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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