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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科4巻2号

1950年02月発行

文献概要

綜説

人結膜血管の生体顯微鏡像

著者: 國友昇1

所属機関: 1日大

ページ範囲:P.52 - P.55

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 私は石原先生の医局に入つて間もなく森永先生から細隙燈の使用法を教えられた時,甚だ興味を感じた.細隙燈で最も見易いのは角膜と結膜の血管である.見ると難なく見える.然しこの両者共に容易に見得るだけ夫で以上には進歩しない.少く共,人より良く見てやろうと思えば物を考えながら絶対多数例を経驗しなければならない.之は角膜に就ても血管に就ても同樣である.初め血管を見ていた頃には動脹と靜脈の区別もつかず,且大小の血管が文字通り錯綜しているので何が何だか解らなかつた.こう云う日が何十日と続いたが少しづつ進歩して行くのが自分でも解つた.今見ると実に秩序整然とした規則正しい分布をしているのにどうして之を当初錯綜だなどと云つたのか不思議に思われる.当初見た時と今見る時との網膜に於ける像は決して大差なかつた譯であるから其の差は胸視(?)の差に因るものとしか考えられない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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