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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科4巻7号

1950年07月発行

文献概要

手術メモ・ⅩⅣ

開眼手術(其3)白内障手術

著者: 中村康1

所属機関: 1日本医大

ページ範囲:P.305 - P.308

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 白内障手術は,眼科方面で最も興味を以つて行われる手術の一つで,從つて眼科医は各自一家言を有する.何れにしても失明したものを,再び視力を得せしめるもの故,医家の行う起死囘生の最高手術である.それだけに手術の失敗即ち完全失明に到らしめる事は,人生の一大痛痕事である.從つて此の手術に際しては,愼重な態度を以つて接するのである.続発症として,最も恐れられたものは,術後化膿であるが,私の経驗では,普通はマーキユロクローム水点眼に依り,殆んど其の恐れをなくしたが,ペニシリン液の時間点眼は,慢性涙嚢炎の存在する場合も,亦全く術後化膿を招く事がなくなつた.從つて私共は,普通完全な消毒の上にも愼重を期してペニシリン液結膜嚢内点眼と,更にスルフオンアミツド剤内服に依つて,化膿を見る事がなくなつた事は喜ばしい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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