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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻1号

1986年01月発行

網膜裂孔発見のためのポイント集(1)

網膜剥離のタイプとその特徴(1)

著者: 桂弘1

所属機関: 1慶應義塾大学

ページ範囲:P.62 - P.63

文献概要

 網膜剥離の治療の第一歩は裂孔の発見である.網膜復位術の技術が著しく向上し,広く普及した現在,裂孔が発見できれば,手術は80%成功したといってもいい過ぎではない.当科における過去9年間の成績では,裂孔が発見できた症例の復位率は約96%なのに対し,裂孔が発見できなかった症例では約70%であり,裂孔の発見が手術の成功にとっていかに重要かがわかる(表1).
 双眼または単眼倒像検眼鏡や細隙灯顕微鏡を用いて,術前に網膜全体の詳細な検査を行い,周辺部変性や硝子体の変化を含む様々な所見を検出するのは当然であるが,ただ漫然と眼底検査に臨むのではなく,症例の自覚症状や経過から裂孔や剥離のタイプをあらかじめ予想しておくことも大切である.また,発見した裂孔がその症例の網膜剥離の原因として説明しうるものかどうかを知らなければ,他のより重要な裂孔を見逃すことになる.そこで,裂孔発見のために知っておく必要のある大切なポイントについて述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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