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臨床報告
新生血管緑内障を伴ったEales病の1症例と螢光隅角造影所見
著者: 坂本泰二1 井林裕子1 伊藤憲孝1 大西克尚1
所属機関: 1九州大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.1321 - P.1325
文献購入ページに移動症例 は26歳の男性,Eales病の経過中に,右眼に新生血管緑内障を発症した.初診時の螢光隅角造影検査では隅角および瞳孔縁に新生血管および螢光色素の漏出が見られた.また,眼底には新生血管,硝子体出血が認められた.
治療としてアルゴンレーザー光凝固を網膜の無血管野に施行した.光凝固施行以後,硝子体出血の再発はない.隅角の新生血管は一部残存しているが螢光色素の漏出はほとんど消褪し,眼圧は正常化した.また初診時に低下していた視力も回復した.
Eales病に続発した新生血管緑内障の初期治療として網膜光凝固療法は試みられるべき治療法であり,その効果判定に隅角螢光造影検査は有用であると思われる.
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