文献詳細
特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (1)
学会原著
文献概要
眼精疲労者(14名27眼)および正常有志者(11名22眼)を対象に,β遮断剤の調節機能への影響を検討した.Befunolol hydrochloride(以下BFE)の0.25%,0.2%,0.15%および0.1%の各濃度を使用して,点眼前および点眼後30分に微動調節,眼圧を測定し,次の結果を得た.(1)眼精疲労群の微動調節は,0.15%,0.1%のBFE点眼に比べ,0.2%,0.25%の点眼で有意に改善した.(2)正常者群では,使用したいずれの濃度でも微動調節は反応しなかった.(3)両群とも,BFE点眼前後に眼圧の変化を認めなかった.(4)初圧は正常者群よりも眼精疲労群の方が有意に高かった.
以上,眼精疲労者の調節動態に対して,β遮断剤であるBFEが濃度依存性に影響することが明らかとなり,眼精疲労の治療薬としての有用性が示唆された.加えて,微動調節の改善は初圧と関連する可能性が示唆された.
以上,眼精疲労者の調節動態に対して,β遮断剤であるBFEが濃度依存性に影響することが明らかとなり,眼精疲労の治療薬としての有用性が示唆された.加えて,微動調節の改善は初圧と関連する可能性が示唆された.
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