icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻2号

1986年02月発行

文献概要

特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (1) 学術展示

流行性角結膜炎の臨床像とアデノウイルス8型のサブタイプ

著者: 宮島輝英1 樋口真琴1 大野重昭1 中園直樹2 岩川良樹2 林金祈 許明木3 陳振武3 藤井伸一4

所属機関: 1北海道大学 2北海道大学公衆衛生学 3高雄医学院 4札幌医科大学癌研究所分子生物学

ページ範囲:P.148 - P.149

文献購入ページに移動
 緒言 現在,台湾の高雄におけるヒトアデノウイルス8型(Ad-8)には,DNA切断解析法により本邦(Ad-8A,Ad-8B)1)とは異なる少なくとも4種のサブタイプ(Ad-8C, Ad-8D, Ad-8E, Ad-8F)2)が存在することが知られている.我々のこれまでの高雄における流行性角結膜炎(EKC)家族内発症例の検討3)で,角膜炎,耳前リンパ節症の出現頻度に,サブタイプによる差異がある可能性が示唆された.今回これを確かめる目的で,病日および年齢をほぼ一致させた症例でDNA切断解析を行い,サブタイプと臨床症状との関連を検討したので報告する.
 対象 対象は1980〜81年に台湾の高雄でAd-8が分離されたEKC患者のうち,病日(3〜15病日)と年齢(5〜39歳)をほぼ一致させた35例である.そのうちわけは,耳前リンパ節症ありが13例,なしが22例,角膜炎ありが2例,なしが33例である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?