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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻2号

1986年02月発行

文献概要

臨床報告

網膜色素変性症と緑内障

著者: 武市吉人1 山根淳志1 加藤直子1 山岸和矢1 板垣洋一1 三木弘彦1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.169 - P.172

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 1984年12月までの3年間に関西医科大学眼科を受診した網膜色素変性症患者138例中,緑内障を合併したのは9例あった.その合併率は6.5%であり,全人口の緑内障発生率より約10倍の高頻度であった.
 緑内障は,原発性閉塞隅角緑内障6例,原発性開放隅角緑内障2例,続発性開放隅角緑内障1例であって,閉塞隅角縁内障の合併が特に高度であり,40歳代の比較的年齢の低いものにもみられた.
 眼圧正常な網膜色素変性症患者92例の前房隅角検査を行うと狭隅角が多い傾向があり,これが網膜色素変性症に閉塞隅角緑内障の合併が多い原因と思われた.
 網膜色素変性症に合併した緑内障の眼圧コントロールは薬物療法並びに手術療法で比較的容易にコントロールできた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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