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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻2号

1986年02月発行

文献概要

臨床報告

脈絡膜骨腫の長期経過観察

著者: 仁平美果1 上野聡樹1 松村美代1 塚原勇1

所属機関: 1京都大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.183 - P.187

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 われわれは脈絡膜骨腫の1症列の7年間にわたる経過観察を行い,その結果次のような知見を得た.(1)眼底所見上,腫瘍は7年間で約4倍に拡大したが,その増大率は時間的に決して一定ではなく,腫瘍の増大がほとんどみられない時期も認められた.(2)初診当時卵円形であった腫瘍はその後不規則な方向に増大する傾向を示し,7年後には本腫瘍の特徴の一つとされている地図状の形状を呈するにいたった.(3)螢光眼底造影では初診時には本腫瘍の特徴とされる造影早期よりのびまん性過螢光を示すのみであったが,7年後には造影後期まで低螢光を示す部やあるいは造影後期になってはじめて顆粒状過螢光を示す部など,部位によりさまざまな所見を呈した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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