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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻3号

1986年03月発行

特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (2)

学会原著

老人性円板状黄斑変性症のクリプトンレーザー光凝固による治療成績

著者: 板垣隆1 大熊紘1 宇山昌廷1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.213 - P.216

文献概要

 当科にてクリプトンレーザー光凝固にて治療を行った老人性円板状黄斑変性症患者43例44眼の凝固後の経過を観察した.治療成績は病型によって異なり,漿液性網膜剥離型が最も良く,網膜下結合織形成型,網膜下嚢腫型は光凝固を行っても悪化する症例が多かった.クリプトンレーザー光凝固は,特に中心窩に近接する部の網膜下新生血管網を凝固閉塞するのにアルゴンレーザー光凝固よりも有効であった.しかし,進行例では光凝固を行っても悪化する例が多いので,本症に対する治療は漿液性網膜剥離を主病像とし,まだ結合織増殖の少ない初期のうちに診断し,螢光眼底造影にて証明された新生血管網を十分凝固することが必要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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