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特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (2) 学会原著
新潟大学眼感染症クリニックにおける検出菌(1980年〜1984年)
著者: 坂上富士男1 大桃明子1 大石正夫1
所属機関: 1新潟大学医学部眼科学教室
ページ範囲:P.233 - P.238
文献購入ページに移動(1)2,009株が分離され,Gram陽性球菌が1,120株(55.7%),Gram陰性桿菌が389株(19.4%)であった.Staphylococcus epidermidisが最も多く検出されGram陽性球菌の63.3%を占めた.Gram陰性桿菌では非発酵菌が52.7%と最多であった.
(2)薬剤耐性では,PCG耐性Staphylococcus aureusが毎年高頻度に見られたがMCIPC耐性株も1983年より出現した.MCIPC耐性のS.epider-midisは近年増加傾向にある.Pseudomonas aer-uginosaはABPC,CEPsに高度耐性株が多いが,GMやCLに耐性の株も出現してきた.非発酵菌ではDOXY耐性株が1984年より出現し,GM耐性株も増加してきている.これらの動向をふまえて,今後の眼感染症化学療法を考えていく必要がある.
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