文献詳細
文献概要
特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (2) 学術展示
Soft contact lens装用による角膜潰瘍の2例
著者: 小島道夫1 小川健次
所属機関: 1県立ガンセンター新潟病院
ページ範囲:P.250 - P.251
文献購入ページに移動症例 1:SS,60歳の主婦.5年前より掌蹠膿疱症あり.1年4カ月前右眼の白内障嚢内摘出術を受け,術後燐酸ベタメタゾン・ナトリウム点眼とスルベニシリン・ナトリウム点眼を受けた.1年1カ月前から右眼にSCL装用.1985年1月27日初診時右角膜輪部の8時から2時にわたる辺縁性角膜潰瘍を認めた.この角膜潰瘍は図1に見るように蚕食性角膜潰瘍に似て,輸部の浸潤がunderminedの状態を呈しており,パンヌスは認められず,視力は右=0.02(0.5×+11.0D)だった(図1).エリスロマイシン点眼,コリスチン点眼にもかかわらず,角膜浸潤は改善せぬばかりか2週間後には図2に見るように求心性口舌状に拡大し,パンヌスは認められず,視力は右=0.01(0.04×+11.0D)と悪化したので入院させた(図2).
掲載誌情報