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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻3号

1986年03月発行

文献概要

特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (2) 学術展示

白内障術後の屈折矯正としてのBreath-O®連続装用250名アンケート調査

著者: 小山秀康1 矢島保道1 沖坂重邦1 江島照夫2 坂野賢次2 山口節子2

所属機関: 1防衛医科大学校眼科学教室 2東レオプティカル事業部

ページ範囲:P.252 - P.253

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 緒言 人口の老齢化に伴い,白内障手術を受ける患者数は増加してきている.したがって白内障手術後の視力矯正方法によっては余命の社会活動に大きな影響を与えるだろうことは十分に想像できる.このことは術後の視力矯正方法が従来の眼鏡およびHCLから長期連続装用SCL,人工水晶体へと変化してきたことと一致している.この中で長期連続装用SCLによる術後矯正方法が実際,無水晶体眼患者にとって満足しうる矯正手段かどうかを検討するのにアンケート調査を試みた(表1).
 方法 1979年8月より1985年1月まで防衛医科大学校病院眼科で白内障手術を受けた980名のうちBreath-O®を装用可能であった510名に対して,無作為に選んだ250名のアンケート調査を行い,回答の得られた180名について分析処理した.なお,当院でのBreath-O®の処方方式は,白内障術後1週間目に装用し,その後1カ月間は,1,2週間に1度の割合で前眼部検査,SCLの洗浄を行い,以後1カ月間隔に来院してもらい眼症状の安定した3〜6カ月の間にスペアレンズを作製し2カ月毎の検査来院時に交替で装用する.この間,一方の未使用のSCLは特殊クリーナー処理後,煮沸消毒し,レンズの汚れ,付着物,蛋白除去を行うこととしている。また,装用中の患者には感染予防のために抗生物質の点眼を併用している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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