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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻3号

1986年03月発行

文献概要

臨床報告

トキソプラズマ眼症の統計的考察—病因曝露年齢の推定と炎症寛解期間の時系列解析

著者: 伊佐敷靖1 大庭紀雄1

所属機関: 1鹿児島大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.271 - P.274

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 トキソプラズマ眼症による急性滲出性炎症を示した71例を対象として,発病年齢および炎症寛解期間を調査し,集計資料を統計分析した.発病年齢は10〜20歳まで急に立ち上り,以後はゆるやかに下る,正のゆがみをもつ分布曲線を示した.発病年齢分布資料を潜伏期理論にもとづいて分析すると,病因曝露年齢はほぼ零歳と推定され,病変が先天感染に起因することが証明された.約半数の症例で急性炎症はさまざまの寛解期間をおいて繰り返された.寛解持続期間は1〜2年が最も多く,それ以後はしだいに少なくなった.この時系列事象は初期不良型のワイブル分布で記述可能なことが明らかにされた.再発危険率は数年までは高いが,10年を過ぎるとほとんど無視しえるとみなしてよい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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