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特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (3) 学会原著
CO2レーザーによる経強膜光凝固の臨床応用について
著者: 杉本由佳1 原和彦1 野寄喜美春1
所属機関: 1埼玉医科大学眼科
ページ範囲:P.321 - P.324
文献購入ページに移動(2)凝固条件の安全域が広く,適正条件は凝固出力300mW〜450mW,凝固時間10秒〜40秒であった.適正出力ではかなり長時間照射しても重篤な合併症はなく,たとえ過剰凝固となっても冷凍凝固のような網脈絡膜出血や裂孔形成は発生しなかった.また,今回の条件範囲内では,強膜への障害は全く認めなかった.
(3)本法は冷凍凝固に比べ,凝固斑が小さく,先端のファイバーチップの交換により凝固サイズの変更も可能で,位置的にも精密な凝固が可能であった.また凝固直後から凝固斑が明瞭であり,同一部位を重複凝固することなく,正確な凝固斑の配列が可能であった.
(4)本法による網膜凝固で,硝子体への影響はみられなかった.
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