文献詳細
特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (3)
学会原著
文献概要
過去6年間に,当科ならびに関連病院で角膜真菌症と診断された19例について検討した.その結果,(1)8例(42.1%)に角膜外傷の既往がはっきりしていた.内7例は植物による外傷であり,角膜真菌症の発症と植物による外傷に深い関係がみられた.(2)治療に用いたピマリシンは,18例中の17例に著効もしくは有効(累積有効率94.4%)であった.(3)潰瘍が汚く灰白色を呈し,その辺縁が不規則な症例やhyphate ulcerを見れば角膜真菌症を疑い,真菌の検出を行うとともにピマリシンによる早期治療を開始すべきである.これらのことが判明した.
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