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特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (4) 学会原著
難治性ベーチェット病のシクロスポリンによる長期治療
著者: 山下英俊1 林清文1 中川和美1 増田寛次郎1
所属機関: 1東京大学医学部附属病院分院眼科
ページ範囲:P.465 - P.468
文献購入ページに移動眼発作頻度はCYA治療前1.1±0.8回/月であったが,CYA投与開始後,0.4±0.3回/月と有意に減少した(p<0.005).視力は改善または不変が26眼中22眼にみられた.眼外症状(口腔内アフタや皮膚症状)の発生頻度はCYA治療前後で有意差はなかった.
眼発作とCYA最低血清中濃度および臨床免疫検査とに相関はなく,CYA有効性の指標はみいだせなかった.
副作用としては腎機能低下が全例にみられ,肝機能ではGOTまたはGPTが正常上限をこえた例が9例みられたが投与量を漸減するにつれて改善した.CYA投与中神経ベーチェット病2例,腸管ベーチェット病2例がみられ,今後十分な注意を要する.悪性腫瘍の発生は現在までのところみられない.
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