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特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (4) 学会原著
ベーチェット病の眼病変における左右差と視力予後に関する検索
著者: 板東康晴1 三木聡1 西内貴子1 藤田善史1 三村康男1 湯浅武之助2
所属機関: 1徳島大学医学部 2大阪大学医学部
ページ範囲:P.469 - P.472
文献購入ページに移動(1)1眼発症後2年以内に他眼に病変を発症した例は94.0%,5年以内では98.1%であった.性差については有意差はみられなかった.
(2)眼発症後2年間経過した後の虹彩毛様体炎型に留まる頻度は男性16.8%,女性35.7%であり,女性では虹彩毛様体炎型に留まる頻度は男性の2倍であった.全症例の約6%は1眼が虹彩毛様体炎型,他眼が網膜ぶどう膜炎型を呈した.
(3)予後不良とされている網膜ぶどう膜炎型を両眼に持つ症例の左右差について,視力と年間発作回数で新しい基準で検討した.視力に左右差の認められるのは眼発症後2年目で23,8%,5年目で28.5%,発作回数に左右差が認められるのは2年目で35.1%,5年目で15.8%であった.
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