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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻5号

1986年05月発行

文献概要

特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (4) 学会原著

Behçet病患者の赤血球C3b receptor活性について

著者: 小暮美津子1 吉川啓司1 若月福美1 高橋義徳1 大曽根倫子1 島川真知子1

所属機関: 1東京女子医科大学眼科

ページ範囲:P.473 - P.476

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 Behçet病患者87名を対象として,赤血球C3b receptor活性を免疫粘着凝集反応を用いて測定し,以下の結果を得た.
(1) Behget病患者87名中28名(32.3%)に赤血球C3b receptorの活性低下を認めた.これは健常成人29名中2名(6.8%)にくらべて有意(p<0.01)の低下であった.
(2) C3b receptor活性の低下は,眼底型より前眼部型患者に出現率が高かった(p<0.001).
(3)眼外症状の活動性は,陽性例にくらべて低下例で高く(p<0.05),白血球数,血沈値も高値を示し,CRP陽性率には有意の増加がみられた(p<0.01).
(4)赤血球C3b receptorは,Behçet病の発症,経過,予後に重要な役割を果たしていると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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