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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻6号

1986年06月発行

特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (5)

学会原著

HLA-B27陽性のぶどう膜炎の臨床像

著者: 小竹聡1 大野重昭1 麻生伸一1 吉田篤1 樋口真琴1 松田英彦1

所属機関: 1北海道大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.589 - P.592

文献概要

 北大眼科ぶどう膜炎外来を受診したぶどう膜炎患者でHLA検査を行った450例のうちHLA-B27陽性の13例の臨床像を検討した.
 13例中2例はベーチェット病,5例は強直性脊椎炎(AS)で,2例は両疾患の合併例であった.残る4例は原因不明の急性前部ぶどう膜炎(AAU)であった.ベーチェット病の4例を除く9例はすべてAAUの臨床像で,全例男性であった.眼症状としては片眼性,再発性の症例が多く,前房蓄膿,線維素析出,小さな角膜後面沈着物と虹彩後癒着が高頻度にみられた.しかし,眼合併症は少なく,視力予後は良好であった.また,ASに伴ったAAUと他のAAUとの間には臨床像の差はみられなかった.
 HLA-B27陽性AAUと陰性AAUとの比較では,B27陽性群では男性が多く,発症年齢が低く,再発率が高かった.しかし,視力予後は両群とも良好であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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