文献詳細
特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (6)
学会原著
文献概要
緑内障眼における網膜神経線維束萎縮(NFA)所見,乳頭陥凹,網膜機能の相関について検討した.対象は初期から中期緑内障21症例29眼である.乳頭を12のセクターに分割し,耳上側,耳下側の四つの神経線維束分布域をF1,F2領域とし,各部位のrimに対する面積率(Rim A)を測定した.また,オクトパス自動視野計の測定結果に基づく0°〜60°内のF1,F2神経線維束分布内の網膜感度をさらに乳頭近位から遠位の三つのサブセクターに分割し,各部位での感度の定量化(%S)を行った.乳頭近位側の%SとRim Aほど強い相関関係がみられ,近位側の機能低下ほど乳頭陥凹におよぼす影響が大きかった.
NFA所見を乳頭より離れて見られる遠位萎縮型,乳頭に近接する近位萎縮型および全体萎縮型に分類し,さらに程度により(⧺),(+)に分類した.遠位萎縮型は遠位側機能低下優位,近位萎縮型(⧺)は近位側機能低下優位であった.三者の相関の検討により,NFA所見に伴う機能変化がかなり正確に予想できると考えられる.
NFA所見を乳頭より離れて見られる遠位萎縮型,乳頭に近接する近位萎縮型および全体萎縮型に分類し,さらに程度により(⧺),(+)に分類した.遠位萎縮型は遠位側機能低下優位,近位萎縮型(⧺)は近位側機能低下優位であった.三者の相関の検討により,NFA所見に伴う機能変化がかなり正確に予想できると考えられる.
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