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特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (6) 学会原著
斜視患者におけるまわし眼位の観察
著者: 井上美奈香1 高橋総子1
所属機関: 1滋賀医科大学眼科学講座
ページ範囲:P.739 - P.742
文献購入ページに移動 斜視患者55例において,両眼視状態と非両眼視状態でのまわし眼位を比較検討し,まわし斜位の存在について考察した.方法はFundusHaploscopeを使用し,同時視状態と片眼固視状態でのまわし眼位と上下ずれを測定し,各状態でのまわし眼位の差と上下ずれの差を比較した.その結果,まわし眼位,上下ずれともに差を認めなかったものが42例,主に上下ずれに差を認めたものは8例,主にまわし眼位に差を認めたものは4例あった.このことから同時視をすることにより,主に上下方向に眼位が変化するものと主にまわし方向に眼位が変化するものが存在すると思われた.同時視状態と片眼固視状態で,上下ずれや水平眼位には差を認めず,まわし眼位のみに差を認めたものが3例あり,これらの症例はまわし斜位を示唆するものと考えた.
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