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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻7号

1986年07月発行

文献概要

特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (6) 学会原著

原発性開放隅角緑内障における網膜神経線維層欠損の臨床的価値

著者: 申尊茂1 呂大光1 哀淑玉1 韓素珍1

所属機関: 1中国黒龍江省医院眼科

ページ範囲:P.743 - P.745

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 原発性開放隅角緑内障69例112眼で網膜神経線維欠損(RNFLD)を直像鏡で観察し,その所見と緑内障の病期,視神経乳頭のC/D比,視野,螢光眼底造影所見などとの関係を検索した.網膜神経線維欠損は,このうち105眼(94%)で認められた.早期の緑内障症例では限局性,晩期症例ではびまん性の形で起こった.疑緑内障11眼では網膜神経線維欠損は4眼のみに発見された.神経線維欠損の部位は乳頭の上耳側と下耳側に多かった.C/Dの値が大きくなるにつれて,限局性欠損が少なくなり,びまん性欠損の形が大きくなった.大多数の症例で,神経線維欠損は視野変化と一致した.螢光眼底造影を施行した42眼のうち,35眼で神経線維欠損は蛍光充盈欠損と一致し,同じ象限にあった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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