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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻7号

1986年07月発行

文献概要

特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (6) 学会原著

斜視患者における眼球運動位置覚異常と斜視構成因子との関係

著者: 榎本弘1 近江俊作1 筒井純1 深井小久子1 有田清三郎2

所属機関: 1川崎医科大学眼科 2川崎医科大学数学科

ページ範囲:P.757 - P.760

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 種々の斜視構成因子と絶対暗室内におけるduction testによる眼球運動位置覚(以下,眼球位置覚)との関連の有無を検討した.斜視患者においては非偏位眼の眼球位置覚正答率が偏位眼に比較して有意に高かった(P<0.005).この傾向は内斜視に顕著であった.また,外眼筋麻痺症例や片眼手術眼症例では麻痺眼や手術眼の眼球位置覚低下傾向が認められた.しかし,視力あるいは視力差と眼球位置覚との関連は認められなかった.内斜視と外斜視を比較しても,眼球位置覚が著しく高い,あるいは低いといった傾向は認められなかった.本検査法は斜視患者の外眼筋機能,特に自己受容器機能を判定する上で簡便で有用な方法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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