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臨床報告
低眼圧緑内障の長期視野変化,定義および概念
著者: 谷原秀信1 千原悦夫1
所属機関: 1京都大学医学部眼科
ページ範囲:P.803 - P.807
文献購入ページに移動 低眼圧緑内障における長期視野変化を検討する目的で32眼を平均4.6年間経過観察した.低眼圧緑内障の視野異常は非常に緩徐であり,32眼中進行性を示したのは7眼のみであり,湖崎分類で2期以上の進行性を認めたものはなかった.緑内障に特徴的な視野異常を示さなかったものは3眼であった.低眼圧緑内障の視野異常の緩徐な進行性は高眼圧緑内障との病態の相違を示すと考えられる.低眼圧緑内障とされる疾患は,(1)健常眼圧の低下,(2)高眼圧の看過,(3)虚血性視神経障害など偽緑内障を含み,低眼圧緑内障を研究するうえでこれらの疾患群を同一視することは混乱を招く.
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