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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻8号

1986年08月発行

文献概要

特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (7) 学会原著

斜視手術の量定に及ぼす解剖学的因子の検討

著者: 大原輝幸1 福原晶子1 岩重博康1 久保田伸枝1

所属機関: 1帝京大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.859 - P.863

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 内直筋および外直筋の付着部と角膜輪部間の距離を,過去5年間の斜視手術患者のうち内斜視250例338眼,外斜視335例443眼について測定した.
 内直筋の付着部の距離は,内斜視4.58mm,外斜視5.21mmであり,前者が有意に短かった(P<0.001).外直筋では内斜視6.46mm,外斜視6.03mmと内斜視の方が有意に長かった(P〈0.05).付着部の距離の分散は,内直筋が3.0mmから7.0mmで,外直筋は5.0mmから9.0mmであった.これらの結果から,角膜輪部から付着部までの距離は,水平斜視における手術の諸因子に影響を与えることが推定され,術前の量定の際に角膜輪部からの測定も検討すべきと考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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