文献詳細
特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (7)
学会原著
文献概要
赤外線眼底ハプロスコープを用いて,ランダムドットステレオグラム(RDS)の立体視成立時間と視差の関係について検討した.まずRDS呈示後,立体視成立までの反応時間を,9歳〜14歳の正常小児および正常成人に対して測定を行った.その結果,①視差が大きいほど立体視成立に要する時間は長かった.②8'以下では,立体視成立に差は見られなかった.③正常の成人の場合,凹図形の32'では約半数のものしか正答できなかった.
次に,RDSを5秒間呈示し,被験者に奥行きおよび形を答えさせた.その結果,奥行きだけ正答する場合の方が,形だけ正答する場合より多かった.また,奥行きの方が速く処理される傾向にあった.以上の結果から,輻輳運動によって視標を探索する際,大まかな奥行きが手がかりとなっていることが示唆された.
次に,RDSを5秒間呈示し,被験者に奥行きおよび形を答えさせた.その結果,奥行きだけ正答する場合の方が,形だけ正答する場合より多かった.また,奥行きの方が速く処理される傾向にあった.以上の結果から,輻輳運動によって視標を探索する際,大まかな奥行きが手がかりとなっていることが示唆された.
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