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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻8号

1986年08月発行

文献概要

特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (7) 学会原著

網膜色素変性症における眼底直視下網膜感度測定 定型的網膜色素変性症

著者: 平戸孝明1 飯島裕幸2

所属機関: 1東京大学医学部眼科学教室 2山梨医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.877 - P.881

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 網膜色素変性症10例に対し,眼底視野計を用いて,眼底直視下動的量的視野計測を行った.結果を螢光眼底写真上にプロットし,網膜感度,眼底所見,螢光眼底所見,三者の関係を検討した.
 その結果,螢光眼底写真上,顆粒状過螢光を密に認める部は,視角6,5',輝度1000asbの視標にて暗点となった.また,輝度1000asb視標を感じる部は,顆粒状過螢光像はほとんどないか,存在しても密度が低く,輝度100asb視標を感じる部では,顆粒状過螢光像は存在しなかった.輝度10asb視標によるイソプターは,螢光眼底写真上異常を認めない部よりも狭かった.
 以上のごとく,顆粒状過螢光密度により示される,網膜色素上皮萎縮の程度と,網膜感度との間に密接な関係が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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