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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻8号

1986年08月発行

文献概要

特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (7) 学会原著

視神経浸潤を発症した急性白血病の5例

著者: 二階堂寛俊1 井上恭一1 小野秀幸1 三嶋弘1 調枝寛治1 土肥博雄2 蔵本淳3

所属機関: 1広島大学医学部眼科学教室 2広島赤十字病院内科 3広島大学原爆放射能医学研究所臨床第一研究部門

ページ範囲:P.891 - P.895

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 視神経浸潤を来した急性白血病5例(急性骨髄性白血病3例,急性リンパ性白血病2例)の治療経過について報告した.
 いずれの症例も視神経乳頭が著しく突出し,乳頭周囲網膜が混濁していた.CTを行った3例のうち2例では,視神経が著しく腫大していた.
 3例に放射線療法を施行し,1例は眼底所見が著しく改善したが,全身状態が悪化し,死亡した.2例は視神経乳頭が萎縮したが,腫瘍の所見は消失した.全例に化学療法剤の髄液腔内注入を施行したが,大きな効果はなかった.
 白血病の視神経浸潤に対して,薬物療法は無効といわれているが,化学療法剤の効果に関して考察を行った.
 また,白血病の視神経浸潤の場合,早期に放射線療法を中心とした治療を行うことが必要であることを述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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