文献詳細
特集 第39回日本臨床眼科学会講演集 (7)
学会原著
文献概要
先天性第3色覚異常を診断するにあたり,その鑑別が問題とされる優性遺伝性若年型視神経萎縮の一家系,男子兄弟3人と父に色覚検査を主とする臨床一般検査を行った.
視神経乳頭の耳側蒼白は長男のみ明瞭で,他は極めて軽度であった.色覚異常は全員,第3異常を呈したが,色相配例検査より程度が強いと判定される症例は,赤緑異常も併有していた.これら色覚異常の程度は0.1〜0.6の矯正視力とよく相関していた.一方,視神経乳頭の耳側蒼白の程度とは,蒼白が顕著な場合を除き,必ずしも相関しないと考えられた.
螢光眼底造影施行の3症例中の2症例に腕—網膜循環時間の遅れを認めたため,中の1症例に循環器と血液凝固機能の精査を行ったが,特に著変はなかった.さらに視神経萎縮の原因として,乳頭周囲毛細血管網を含む乳頭血管の異常の存在を疑ったが,その証拠は見出せなかった.
視神経乳頭の耳側蒼白は長男のみ明瞭で,他は極めて軽度であった.色覚異常は全員,第3異常を呈したが,色相配例検査より程度が強いと判定される症例は,赤緑異常も併有していた.これら色覚異常の程度は0.1〜0.6の矯正視力とよく相関していた.一方,視神経乳頭の耳側蒼白の程度とは,蒼白が顕著な場合を除き,必ずしも相関しないと考えられた.
螢光眼底造影施行の3症例中の2症例に腕—網膜循環時間の遅れを認めたため,中の1症例に循環器と血液凝固機能の精査を行ったが,特に著変はなかった.さらに視神経萎縮の原因として,乳頭周囲毛細血管網を含む乳頭血管の異常の存在を疑ったが,その証拠は見出せなかった.
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