icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻8号

1986年08月発行

臨床報告

翼状片の再発率に影響する諸要因

著者: 与那嶺豊1 外間政利1 名城知子2 比嘉弘文2

所属機関: 1沖繩県立中部病院眼科 2比嘉眼科病院

ページ範囲:P.961 - P.965

文献概要

 1983年までの2年間に742例の翼状片手術がなされ,全例に翼状片切除に強膜露出と,結膜有茎弁移植を併用した同一の術式が採用された.
 再発は初回手術608例の160例(26%),2回手術60例の29例(48%),3回手術7例の6例(86%)にみられ,再発率は手術回数と共に著しく増加した.また,30歳以下の若年者,三つ以上の多数の翼状片を持つ症例,術後に肉芽腫が続発する症例においては,再発率が有意に高率であった.
 一定期間以上の経過観察ができない脱落例数の累計は時と共に増加し,これと相関して再発率も上昇するので,手術成績の統計的指標には,単に再発率のみならず脱落例数も考慮する必要があると考えられた.
 120例の比較対象の結果,術後のステロイド点眼には,再発を減少させる効果はなかった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら