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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻8号

1986年08月発行

文献概要

臨床報告

Acyclovirによる単純ヘルペス性角膜炎の治療

著者: 直井信久1 千原悦夫1 吉田晴子1

所属機関: 1京都大学医学部眼科

ページ範囲:P.980 - P.984

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 単純ヘルペス性角膜炎に対するacy-clovir眼軟膏の治療効果を検討した.臨床的に単純ヘルペス性であると診断された角膜潰瘍に対してacyclovirは26眼中24眼(92%)に有効であり,平均潰瘍消失日数は5.2日であった.炎症が実質に波及していないか軽度の12眼では平均消失日数はわずか3.2日であった.IDU耐性と考えられる7眼に対してもacyclovirは有効であった.acyclovirにより治癒した角膜潰瘍患者を追跡調査し再発率を調べた.6カ月後には22%,12カ月後には46%,24カ月後には60%に再発を認めた.再発例に対してもacyclovirは有効で,平均潰瘍消失日数は,6.0日であった.円板状角膜炎6眼に対しacyclovir軟膏とステロイドの併用療法を行った.全例において平均16日で角膜炎の消炎をみた.経過中に上皮性潰瘍の出現はみられなかった.さらに単純ヘルペス性角膜炎の治療に対する現在の我々の考え方を述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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