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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻9号

1986年09月発行

文献概要

特別講演

治療的角膜移植

著者: 眞鍋禮三1

所属機関: 1大阪大学

ページ範囲:P.1017 - P.1026

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序論
 1937年Filatovが最初に死体眼を用いた角膜移植を試みて以来1),手術術式の進歩,縫合糸や顕微鏡をはじめとする手術材料の改良,および角膜保存法の開発などによって角膜移植術は大きな発展を遂げ,現在最も成功率の高い臓器移植としての地位を得るに至っている.
 角膜移植術はその目的によって大きく四つに分けることができる.第一に視力回復を目的として行う光学的角膜移植,第二に現在進行中の角膜病変を治癒させる目的で行う治療的角膜移植,第三に視力には関係なく美容的見地より行う美容的角膜移植,最後に近年脚光を浴びつつあり,屈折異常の改善を目的として行う屈折矯正角膜移植がある.角膜移植術自体の本来の目的は第一の光学的角膜移植であるが,角膜移植術式の確立と角膜疾患の病態に対する理解がより深まるとともに,治療的角膜移植が非常に盛んに行われるようになってきている.今回は,この治療的角膜移植に焦点を絞り,種々の疾患をとりあげて解説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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