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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻9号

1986年09月発行

文献概要

臨床報告

Video display terminal使用による視機能への影響

著者: 渥美一成1 鈴村昭弘 水谷聡1 辻中博子1

所属機関: 1愛知医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1027 - P.1031

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 Visual display terminal (VDT)作業者と,一般事務作業者の眼精疲労を比較するため,調節時間,眼圧,視野を指針として検討した.
 被検者10名にVDT作業としてオペレーション作業1時間,9名に一般事務作業1時間行わせ,作業による調節機能の変化をaccommodo poly-recorderで測定し,applanation tonometerにて眼圧変化を測定し,octopus視野計にて視野測定を行った.作業後,VDT作業者では,調節緊張時間延長を認め,パターン分類でも調節衰弱パターンを示した.また,眼圧も作業後上昇を認めたが,調節機能と眼圧の間に相関は認めなかった.視野は変化を認めなかった.一般事務作業者は,調節機能に軽度の低下が認められる以外は変化を認めなかった.
 以上より,VDT作業は,一般事務作業に比べ,調節機能,眼圧に大きな影響を及ぼし眼疲労を発症しやすいことが示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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