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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科40巻9号

1986年09月発行

文献概要

臨床報告

大量の網膜下血腫,硝子体出血を来した老人性円板状黄斑変性症

著者: 西村哲哉1 山田美和子1 宇山昌延1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1043 - P.1046

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 大量の網膜下血腫,硝子体出血を来した老人性円板状黄斑変性症10例,10眼について報告した.平均年齢は61歳で,40歳台にも2例見られた.中心暗点や変視症で発症し,1週から数週間後に大量の網膜下血腫,硝子体出血を来し,視力障害が高度となった.他眼に老人性円板状黄斑変性症を認めたものが3眼,黄斑部に多数のドルーゼンを認めたものが2眼あった.硝子体手術施行の6眼中3眼は,視力の改善が見られたが,他の3眼は黄斑部網膜の変性が高度であったため視力は回復しなかった.
 高齢者の硝子体出血の原因の一つとして,老人性円板状黄斑変性症を常に考慮すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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