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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科41巻1号

1987年01月発行

文献概要

臨床報告

原発性閉塞隅角緑内障における周辺虹彩切除とレーザー虹彩切開の比較

著者: 越生晶1 浅井源之1 藤井茂1 辻口玲子1 古村俊人1 宮谷寿史1

所属機関: 1厚生連高岡病院眼科

ページ範囲:P.27 - P.32

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 周辺虹彩切除術もしくはアルゴンレーザー虹彩切開術を施行した後,長期経過をみた原発性閉塞隅角緑内障(PACG)80例109眼について両術式の手術成績を比較し,以下の結論を得た.
 ①両術式間には術後眼圧調整成績に差はなく,どちらも術前PAS ratioが50%未満あるいは術前C値が0.20以上の例では術後の眼圧調整は極めて良好であった.術前PAS ratioが75%以上あるいは術前C値が0.10未満であった例は緑内障治療薬の点眼のみでは術後眼圧の調整は困難であった.
 ②術前後でのPAS ratioやC値の変化については両術式間に差はなかった.
 ③いずれの術式にも重篤な合併症はなく,術後視力経過にも両術式間に差はなかった.
 以上のことから両術式の効果は同等と考えられ,PACGの治療には,手技の簡便さと安全性からみてアルゴンレーザー虹彩切開術を第1選択としてよいことを確認した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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