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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科41巻1号

1987年01月発行

文献概要

臨床報告

先天性眼瞼下垂眼における術後の屈折変化

著者: 鈴木泰1 木井利明1 森繁樹1 中川喬1

所属機関: 1札幌医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.87 - P.90

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 眼瞼下垂の手術が眼球に与える影響,とくに乱視の変化を研究するため,下垂手術を行った先天性眼瞼下垂14例16眼について術後の屈折の変化をオートレフラクトメーターおよびケラトメーターで測定・検討し以下の知見を得た.
(1) spherical equivalentの近視化,乱視の直乱視化の傾向を認めた.
(2)7歳未満では7歳以上に比べ,また挙筋短縮術施行群は吊り上げ術施行群に比べ,術後変化の術前値への回復が悪い傾向があった.
(3)上記の変化は上眼瞼の角膜に対する圧迫によると思われるが,挙筋短縮術では吊り上げ術に比べて眼球圧迫方向のベクトルが大きいと考えられる.
(4)若年者に眼瞼下垂の手術を行う場合は術後の屈折の変化,視力に十分に注意することが必要であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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