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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科41巻10号

1987年10月発行

文献概要

臨床報告

イソニコチン酸ヒドラジドによると思われる視神経障害の1例

著者: 原田景子1 松永俊明2

所属機関: 1愛知県厚生農業協同組合連合会愛北病院眼科 2愛知県厚生農業協同組合連合会愛北病院内科

ページ範囲:P.1175 - P.1178

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 副作用の少ないといわれている抗結核薬イソニコチン酸ヒドラジドによる視神経障害の症例を経験した.主な症状として視力低下,中心暗点,中心フリッカー値の低下,視神経乳頭の腫脹が認められた.副作用の発生までの総投与量は1,021g,1日投与量は1.0〜0.7gであった.投与中止後,約40日目から視力は改善しはじめたが,中心暗点は6カ月後でも残存していた.これらはエタンブトール中毒性視神経障害の臨床症状と極めて良く似ているため,両者の鑑別には注意を要することを報告した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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