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臨床報告
第2色盲の色感覚と色識別能力
著者: 岡島修1
所属機関: 1三楽病院眼科
ページ範囲:P.1183 - P.1186
文献購入ページに移動 先天性片眼第2色盲を色名呼称法で検査し,左右眼の結果を比較することにより,第2色盲生来の色感覚を正常者の色名で表現した.またこれを一般の第2色盲の色名呼称と比較して,彼らの色感覚と色名との対応関係を検討した.
第2色盲には本来青紫と緑の感覚は存在しない.しかし正常者が赤を感じるのと同じ範囲に,波長依存性に増加する成分—赤類似感覚—が存在する.一方学習によって,非常に不飽和な青または黄の感覚を識別して緑と呼称することが可能となる.黄味緑から黄・橙・赤の色識別は明確ではないが,長波長側には赤成分が存在し,この領域が同一色相ではないことは明らかである.
二色型色覚者は青と黄の2種類の色しか知覚できないとした定説は誤りである.また色覚異常者では色感覚と色識別能力とは明確に区別する必要があり,後者は成長につれて向上する.
第2色盲には本来青紫と緑の感覚は存在しない.しかし正常者が赤を感じるのと同じ範囲に,波長依存性に増加する成分—赤類似感覚—が存在する.一方学習によって,非常に不飽和な青または黄の感覚を識別して緑と呼称することが可能となる.黄味緑から黄・橙・赤の色識別は明確ではないが,長波長側には赤成分が存在し,この領域が同一色相ではないことは明らかである.
二色型色覚者は青と黄の2種類の色しか知覚できないとした定説は誤りである.また色覚異常者では色感覚と色識別能力とは明確に区別する必要があり,後者は成長につれて向上する.
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