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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科41巻11号

1987年11月発行

文献概要

臨床報告

脈絡膜骨腫の2症例

著者: 山田佳苗1 宮内美和子1 高橋寛二1 板垣隆1 宇山昌延1 志水久子

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1229 - P.1234

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 脈絡膜骨腫を44歳男性の両眼と13歳女性の片眼に経験した。症例1の両眼底には黄斑部に2乳頭径の小さい,症例2の左眼底には視神経乳頭,黄斑部を含む広範囲に黄白色脈絡膜萎縮様病変を認め,その上の網膜は扁平に剥離していた。蛍光眼底造影では両者とも初期から後期にわたり,病巣に一致したびまん性過蛍光が観察された。CTでは病変部に骨と同様のdensityをもつ陰影を認め,超音波検査でも100%近い反射と球後組織の吸収減弱が見られた。以上の所見から2症例を脈絡膜骨腫と診断した。CT,超音波検査が診断に有用であった。1例目は男性で両眼例の小さい病巣で比較的珍しい症例であった。また,6カ月後には,左眼中心窩に脈絡膜新生血管を生じ,クリプトンレーザー光凝固を施行し,瘢痕化させることができた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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