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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科41巻11号

1987年11月発行

文献概要

臨床報告

眼科局所麻酔の無痛前処置の試み

著者: 足立和孝1 石田誠夫1 松葉裕実1 大越貴志子1 神吉和男1 滝野恵介2

所属機関: 1聖路加国際病院眼科 2聖路加国際病院麻酔科

ページ範囲:P.1263 - P.1267

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 白内障手術時の局所麻酔の痛みを軽減する目的で,白内障手術患者100名(102眼)の局所麻酔(瞬目麻酔・球後麻酔)前に笑気・酸素混合ガスの吸入,diazepamの静注(0.1 mg/kg),neur-oleptanalgesia (NLA)変法のいずれかの無痛前処置を施行し,前処置を行わなかった対照群と,痛みに対する自覚症状および局所麻酔前後の血圧・脈拍数・呼吸数・眼圧・瞳孔径の変動について比較検討した。
 この結果無痛前処置群全てで,痛みの自覚症状が,対照群と比べ有意に軽減し,NLA変法>di-azepamの静注≧笑気・酸素の混合ガスの順であった。
 血圧・脈拍数に関しても,前処置を施した群では,対照群と比較し変動が少なかった。これらの各無痛前処置は,局所麻酔の痛みや恐怖を軽減するのに非常に有用であると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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