文献詳細
臨床報告
文献概要
75歳の生来健康な男性の右眼の白内障に嚢外摘出術およびin the bagでの後房レンズ挿入術を施行した所,術前,術中には特に異常な所見は認めなかったが,手術の翌日にミドリンP® ,1%アトロピン点眼後に虹彩の極大散瞳を来し,その後,各種の縮瞳薬にも反応せず,1年を経過しても虹彩の状態は散瞳のままであった.
1年後,同一例の左眼を同一術者が同一の術式で,同タイプの後房レンズを挿入したが,散・縮瞳薬に良く反応して,瞳孔の異常は認められなかった.
右眼と左眼の手術を比較検討したが,使用薬剤,手術器具等に不可逆性散瞳の原因を見出す事はできなかった.
1年後,同一例の左眼を同一術者が同一の術式で,同タイプの後房レンズを挿入したが,散・縮瞳薬に良く反応して,瞳孔の異常は認められなかった.
右眼と左眼の手術を比較検討したが,使用薬剤,手術器具等に不可逆性散瞳の原因を見出す事はできなかった.
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