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角・結膜,他
著者: 田川義継1
所属機関: 1北大
ページ範囲:P.138 - P.140
文献購入ページに移動Hoffmann F et al : Importance of HLA DR matching for corneal transplantation in high-risk cases. Cornea 5 : 139-143, 1986
著者らは,角膜移植のhigh risk patients (拒絶後の再移植例や母角膜に高度の血管侵入のある例など)に対するdonor-recipient間のHLAmatchingと拒絶反応の関係について報告している.97例のdonorおよびrecipientについてHLA-AおよびB抗原をtypingした.97例中HLA-A・B抗原のうち二つ以上の抗原が一致していた38例ではわずか8例(21%)が術後に拒絶反応を起した.一方,一つ以下の抗原しか一致していなかった59例では,29例(49%)に拒絶反応が発症し,有意差を認めたと述べている.さらに術後の移植片生着率は6カ月後で前者は88%,後者は74%,2年後では前者が80%,後者が39%と術後予後に大きな差がみられたと述べ,今回の結果から,角膜移植のhigh risk patientに行う移植では少なくともHLA-A・B抗原のgood mat-chingが拒絶反応の発症頻度を減少させ,術後成績の向上に貢献すると述べている.
著者らは,角膜移植のhigh risk patients (拒絶後の再移植例や母角膜に高度の血管侵入のある例など)に対するdonor-recipient間のHLAmatchingと拒絶反応の関係について報告している.97例のdonorおよびrecipientについてHLA-AおよびB抗原をtypingした.97例中HLA-A・B抗原のうち二つ以上の抗原が一致していた38例ではわずか8例(21%)が術後に拒絶反応を起した.一方,一つ以下の抗原しか一致していなかった59例では,29例(49%)に拒絶反応が発症し,有意差を認めたと述べている.さらに術後の移植片生着率は6カ月後で前者は88%,後者は74%,2年後では前者が80%,後者が39%と術後予後に大きな差がみられたと述べ,今回の結果から,角膜移植のhigh risk patientに行う移植では少なくともHLA-A・B抗原のgood mat-chingが拒絶反応の発症頻度を減少させ,術後成績の向上に貢献すると述べている.
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