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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科41巻3号

1987年03月発行

文献概要

臨床報告

多発性根神経炎にみられたウイルス性網膜炎の1例

著者: 山田一義1 白井正一郎1 松原充隆2

所属機関: 1名古屋市立大学医学部眼科学教室 2名古屋市立大学医学部第二内科学教室

ページ範囲:P.211 - P.215

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 多発性根神経炎(polyradiculoneuritis)にみられた網膜病変の1例を経験した.無菌性髄膜炎後に発症したもので,両眼黄斑部に出血と白斑が存在し,螢光眼底造影で,毛細血管の拡張,透過性亢進,毛細血管瘤,細動脈の閉塞による無血管野などがみられ,ウイルス性網膜炎と診断した.起因ウイルスはパラインフルエンザ3型が疑われたが,断定はできなかった.
 ウイルス性網膜炎と多発性根神経炎の合併症例の報告は現在までみられていないが,この両者はウイルス感染が引き金となったアレルギー反応という同一の発症機序が考えられるので,今後もさらに注意が必要であることを述べた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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